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概要

2018年12月20日、米国司法省は、2人の中国人をコンピュータハッキング、電信詐欺の謀略、および個人情報窃取の罪で起訴 しました。この2人は、menuPass(別名APT10/Stone Panda/Red Apollo/CVNX/Potassium)として知られるハッキンググループのメンバーであるとされており、起訴状によれば、中国国家安全保障省の要請で違法行為を行ったとされています。起訴状の告発は2014年に開始された Operation Cloud Hopper と呼ばれる長期攻撃キャンペーンに端を発しており、主にMSP(Managed Security Provider)を標的にMSPとクライアントの知的財産を窃取するほか、さらなる攻撃にもネットワークを利用しています。US-CertもTA17-117ATA18-276Bの 2つの勧告を公表ししています。1つ目の勧告は活動の詳細、2つ目の勧告はMSPと顧客に対する保護、検出、および修復に関するアドバイスです。

侵害対象組織は世界中に広がっており、その業界は銀行、金融、医療および医療機器、政府、航空宇宙、防衛、電気通信、消費者家電などです。 menuPassのハッキング活動は2006年という早い時期から始まり、今日に至るまで続いています。 2014年以来、彼らは日本にとくに関心を示しています。

同グループは2006年頃から活動しており、世界中のヘルスケア、防衛、航空宇宙、政府機関をターゲットにしています。また少なくとも2014年以降は、日本人を被害のターゲットにしています。2016年、2017年に同グループはマネージドITサービスプロバイダ(MSP)、製造、仮想通貨マイニング関連企業、大学をターゲットにしています。

Unit 42は同攻撃グループとの関連を確認したすべてのIOCを公開しますので、セキュリティ担当者の皆さんは menuPassの使うマルウェアや攻撃基盤を網羅的にまとめたこちらのリストをご活用ください。また私たちはmenuPassのPlaybookも発行しています。こちらは2016年末からの活動に基づくものとなっています。記載されている攻撃は、米国司法省が指摘した時間枠内に発生し、起訴状に記載されているTTP(戦術、技術、手順)と一致しています。

パロアルトネットワークス製品をご利用のお客様について、すべてのマルウェアとインフラストラクチャは、当社のプラットフォーム上で悪意のあるものとして正しく検出されます。Threat Prevention、WildFire、TrapsおよびPAN-DBでは、すべての攻撃関連ドメイン、サンプル、C2インフラストラクチャについて適切に悪意があるものとフラグ付けされます。

AutoFocusをお使いのお客様は、当該攻撃者グループを次のタグでさらに詳しく調査できます。

以下のマルウェアファミリは複数のグループが使用しているので、ネットワーク内に存在していても必ずしもmenuPassとの関連を意味しません。ただしこれらが見つかった場合ネットワーク侵害の可能性があるので調査が必要です。

 

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